2016年1月~7月

 

Journal Club (午前 8:30~)
2016.07.29(金)
  • 担当 入江 厚
  • 論文
  • 著者
2016.07.15(金)
  • 担当 梅本 覚司
  • 論文 
  • 著者
2016.07.01(金)
  • 担当 藤枝 浩司
  • 論文 
  • 著者
2016.06.17(金)
  • 担当 小島 拓 
  • 論文 
  • 著者
2016.06.03(金)
  • 担当 中根 未季
  • 論文 
  • 著者
2016.04.08(金)
  • 担当 匂坂 正孝
  • 論文 Forced Avtivation of Notch in Macrophages Represses Tumor Growth by Upregulating miR-125a and Disabling Tumor-Associated Macrophages
  • 著者 Zhao JL, Huang et al.
  • Cancer Research 76:1403-1415, 2016
  • 腫瘍関連マクロファージ(TAM)は腫瘍発育に貢献し、Notchシグナルの抑制はTAMの分化を阻害するとされるが、正確な役割やメカニズムについては未解明である。今回、Notch1 intracellular domain (NIC)を強制的に発現するトランスジェニックマウスを用いてマクロファージにおける活性化したNotch1シグナルの効果を検証した。NIC過剰発現はTAMの分化には影響を与えず、逆にTAMの腫瘍促進効果を阻害し、移植した腫瘍細胞の発育を抑制する結果となった。Notchシグナルの下流に位置するメディエーターとしてmiR-125aが同定され、これは宿主遺伝子であるSpaca6のfirst intronに存在するRBP-J結合部位を介した刺激で発現が上昇することが確認された。miR-125aはNotchシグナルの下流で機能し、M1、M2への分化はFIH1-HIF1α経路やIRF4経路を介して起こることがわかった。miR-125aを遺伝子導入されたマクロファージは貪食作用が上昇し、腫瘍微小環境において抗腫瘍作用を示した。さらに、miR-125aのRYBP-YY1経路を介したpositive feedback loopを同定した。今回の研究でNotchシグナルはTAMの分化を促すのみならず、miR-125aを介してTAMが持つ腫瘍支援機能を抑制することが示唆された。このmiRNAを標的とすることで腫瘍微小環境におけるマクロファージがリプログラムされ、抗腫瘍効果が引き出されると考えられた。
2016.04.01(金)
  • 担当 入江 厚
  • 論文 DDX5 and its associated lncRNA Rmrp modulate TH17 cell effector functions
  • 著者 Wendy Huang, et al.
  • Nature 528: 517-522, 2015
  • Tヘルパー17(Th17)リンパ球は粘膜において、感染からの防御にあたるが、いっぽうで多くの慢性炎症にも寄与する。Th17細胞の分化は、リガンドによって制御される核内受容体RORγtによって誘導される。著者らは、RNAヘリカーゼDDX5(DEAD-box protein 5)がRORγtとともに、Th17に特異的な遺伝子発現を制御することを見出した。DDX5がRORγtと会合し、その標的を活性化するには、DDX5のRNAヘリカーゼ活性と長鎖非コードRNAであるRmrp との結合に依存した。軟骨毛髪低形成症(CHH, Cartilage-Hair Hypoplasia)患者のRmrp には、点変異が存在することが知られており、同様の変異をノックインしたマウスでは、Rmrp のクロマチンへの会合状態が変化し、DDX5-RORγt複合体とRORγtの標的遺伝子の発現が減少した。RmrpとDDX5-RORγtとの関係の解明により、RNAヘリカーゼと長鎖非コードRNAによる組織特異的な遺伝子発現制御が明らかにされ、Th17が関係する疾患の新しい治療法の開発につながるものと期待される。
2016.03.22(金)
  • 担当 梅本 覚司
  • 論文 
  • 著者
2016.03.18(金)
  • 担当 藤枝 浩司
  • 論文 Type I IFN promotes NK cell expansion during viral infection by protecting NK cells against fratricide
  • 著者 Medera S, et al.
  • The Journal of International Medicine 213:225-233, 2016
  • type I IFNは宿主のウイルスに対する防御機構として重要である。自然免疫と獲得免疫の両方に、type I IFNが多面的な役割を担うことは様々な研究が報告していている。本研究ではマウスサイトメガロウイルス(MCMV)感染後にtype I IFN-αレセプター欠損マウスとSTAT1 欠損マウス由来のNatural Killer細胞(NK細胞)では、細胞数の減少とメモリー形成に異常が見られたことを示した。またtype I IFN-αレセプター欠損NK細胞はワイルドタイプのNK細胞と比べて同等の増殖能を認めたが、MCMV感染に対して低い防御能力を示しており、アポトーシスを起こしやすい傾向にあった。さらにtype I IFN-αレセプター欠損NK細胞はNKG2Dリガンドの発現が上昇しており、NK細胞間で起こるfratricide(同胞殺し)を誘導しやすい事が分かった。本研究はNK細胞由来のtype I IFNが、NK細胞の細胞死を回避するメカニズムの一つであることを明らかとした。
2016.03.11(金)
  • 担当 小島 拓
  • 論文 
  • 著者
2016.03.04(金)
  • 担当 中根 未季
  • 論文 
  • 著者
2016.02.19(金)
  • 担当 匂坂 正孝
  • 論文 
  • 著者
2016.02.12(金)
2016.02.05(金)
  • 担当 平山 真敏
  • 論文 Molecular targeted photoimmunotherapy for HER2-positive human gastric cancer in combination with chemotherapy results in improved treatment outcomes through different cytotoxic mechanisms
  • 著者 K. Ito, et al.
  • BMC Cancer 16: 37, 2016
  • 光免疫療法Photoimmunotherapy (PIT)とは、癌細胞表面に発現した特異的の分子に特異的な抗体に、IR700 (フタロシアニン)と呼ばれる色素を結合させた抗体を投与し、徳的の波長(約700nm) の近赤外線を照射し、癌細胞を攻撃する治療法である。この光照射を受けるとIR700が反応し、光エネルギーを吸収して発熱し、癌細胞の細胞表面にダメージを与えることで癌細胞のアポトーシスを誘導する。このPIT治療を担癌マウスモデルで用いると効率的に癌を殺傷できることが報告されている。しかし、これらの実験モデルでは、癌細胞は一旦消失後に再度出現する傾向がみられ、PIT単独療法ではその治療効果には限界があると考えられた。本研究ではPITと化学療法(5-FU) の併用療法の可能性について、HER2陽性の大腸癌細胞株を用いたin vitro実験、 およびin vivo実験で検討した。その結果、PITと化学療法(5-FU) を併用すると、PIT単独療法と比較して、その細胞殺傷効率が増強され、担癌マウスにおいて著明な腫瘍増殖抑制を示した。これらの結果より、PITと化学療法(5-FU) の併用療法の有用性が明らかとなった。

2016.01.29(金)

A.M.9:00より

  • 担当 今村 悠哉
  • 論文 Activin Receptor-like Kinase 1 Ligand Trap Reduces Microvascular Density and Improves Chemotherapy Efficiency to Various Solid Tumors
  • 著者  Hawinkels LJ, et al.
  • Clinical Cancer Research 22: 96-106, 2016
  • 血管新生阻害剤を用いた治療のターゲットは主にVEGFであり、短期間では一定の効果を認めたが、長期的には抗VEGF治療は効果を認めなかった。ALK1 (Activin receptor like kinase 1) はTGF-βⅠ型受容体の一つで血管内皮細胞に発現しており、BMP9と結合することによって活性化し、血管新生を促すことが知られている。そこで今回の論文では新な血管新生阻害剤としてALK1-Fcを用いて3種類の癌種で腫瘍増殖抑制効果があるか否かをマウスモデルで検討した。3種類の癌全てにおいてALK1-Fc単独投与では内皮細胞の増殖は抑制されていたが、腫瘍増大抑制効果は見られなかった。しかしながらALK1-Fc投与群ではコントロール、VEGFR抗体投与群と比較し有意にベリサイトの増殖と認め、腫瘍内の低酸素の範囲も減少していた。また、化学療法を併用するとVEGFR抗体+化学療法群と比較し有意に腫瘍増大が抑制された。この結果はALK1の活性化を阻害することで内皮細胞の増殖抑制、ベリサイトの増殖が促され、腫瘍内に正常に近い血管が作られることによって、化学療法の薬剤が腫瘍全体に行き渡るようになったためではないかと考えられる。ALK1-Fcを用いた血管新生阻害剤と化学療法の併用療法は新たな癌治療の一つとしてフェーズⅡクリニカルトライアルが開始されている。
2016.01.22(金)
  • 担当 入江 厚
  • 論文 
  • 著者
2016.01.15(金)
  • 担当 梅本 覚司
  • 論文 
  • 著者
2016.01.08(金)
  • 担当 藤枝 浩司
  • 論文 Fas Ligand Deficiency Impairs Tumor Immunity by Promoting an Accumulation of Monocytic Myeloid-Derived Suppressor Cells
  • 著者  Peyyandi S, et al.
  • Cancer Research 75:4292-4301, 2015
  • FasLはFas receptor positive 細胞のアポトーシスを誘導するため、癌免疫回避メカニズムとして癌表面のFasの発現が減少することが知られている。本論文では免疫抑制細胞の制御に関するFasの役割を検討されている。筆者らはPGK-Cre-Faslfl/flマウスを作製し、host由来のFasLが及ぼす影響について検討した。Fas koマウスではLLC細胞を移植した場合に、WTに比べて腫瘍増大促進傾向にあったが、myeloid cell population の増加とMDSCの減少を認めた。Fas koマウスのMDSCのpopulationを調べるとM-MDSCにskewしており、これはより高い免疫抑制能力(T細胞の増殖能力低下)を呈していた。またFas koマウスのmyeloid cell, no myeloid cell においてPD-1、PD-L1の発現増強を認め、特にM-MDSCのPD-L1の発現はWTに比べて有意に増強していた。さらにFas koマウスではTAMとTregがより集積していた。本研究は、FasLを対象にした癌免疫療法の新たな可能性を提言している。

 

Progress Reports
  おもて うら
 2016.07.01(金)   藤枝  粟井    小島
 2016.06.24(金)   匂坂  中根    梅本
 2016.06.17(金)   入江  小島    藤枝
 2016.06.10(金)   千住  梅本    中根
 2016.06.03(金)   藤枝  粟井    小島
 2016.05.20(金)   匂坂  中根    梅本
 2016.05.06(金)   ラボ復旧ミーティング    
 2016.04.22(金)   入江  小島    藤枝
 2016.04.15(金)   千住  梅本    中根
 2016.04.08(金)   藤枝  粟井    小島
 2016.04.01(金)   匂坂  中根    梅本
 2016.03.22(火)   入江  小島    藤枝
 2016.03.11(金)   千住  梅本  今村    平山  中根
 2016.03.04(金)   粟井  藤枝    小島
 2016.02.19(金)   平山  匂坂  中根    梅本  今村
 2016.02.12(金)   入江  小島    藤枝
 2016.02.05(金)   千住  梅本  今村    平山  中根
 2016.01.29(金)   粟井  藤枝    小島
 2016.01.22(金)   平山  匂坂  中根    梅本  今村
 2016.01.15(金)   入江  小島    藤枝
 2016.01.08(金)   千住  梅本  今村    平山  中根

 

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